メッセージ

第7回 「ボランティア最初の一歩」

2004年12月実施の500万人トーチランin目黒私は15年前から、知的発達障がいのある人たちにスポーツを楽しむ場と、どれだけ頑張ったかという成果の発表の場である競技会を提供する、国際的な組織のスペシャルオリンピックスでボランティアをしています。

欧米では、パラリンピックよりも認知度の高いスペシャルオリンピックスですが、日本での認知度はまだまだ低いのが現状です。

それには大きく分けて2つの理由があると思います。まず第一に、ボランティアというものが欧米ほど社会に根づいていない事。そして第二に、知的発達障がいのある人々を受け入れる土壌が社会にできてきたのが、ごく最近だと言う事です。

海外には、ボランティアが社会に制度として組みこまれている国がたくさんあります。たとえば、徴兵の代わりにボランティアをするとか、犯罪者にボランティア刑があったり。

最近は日本でも、交通違反を犯すと、免許停止かボランティアをするかを選べるようなシステムもできてきて、とても良い事だと思っています。また、キリスト教などの宗教的背景のもと、隣人を助けることを大切にするという精神性もあります。ノブレス・オブリジェという考え方も社会の伝統になっています。

日本ではどうでしょうか。宗教、地理的背景(島国)、農耕民族であったことなどから、和を大事にし、それが身内さえよければという意識につながっているような気がします。

また、近代日本の狭い国土の中に均質性の多くの国民がいることによる、競争社会が、弱者の排除につながってきたようにも思います。

そんな背景があったため、ボランティアがまだまだ社会に根づいていないと思うのですが、実は日本人の特性の多くはボランティアにとてもむいているのです!

優しくて、勤勉で、和を大切にする人達は、素晴らしいボランティアになると思いませんか?

それに実はボランティアをするということは、与えてもらう事のほうが、学ばせてもらう事のほうが、ずっと多いですよ。

そのうえ、誰かの役に立てるという喜びまでついてきます。あなたも、ボランティア、やってみませんか?

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