メッセージ

第3回 「スキルと人間関係」

「このままこの会社でうまくやっていけるだろうか?」

仕事の最中に、ふとそんなことを考える瞬間がありませんか?

派遣スタッフとして働く人の割合が増えています。新卒でも正社員にならず、派遣スタッフの道を選ぶ人も多いようです。それは就職難という今の世情を反映してもいるのですが、派遣法の改正によって、さまざまな職種で派遣ができる制度が確立されたことも要因のひとつとして挙げられると思います。

派遣スタッフには、一定のスキル、たとえばパソコンスキルでは一般に、Word、ExcelとPowerPointなどができるのは当然であると考えられています。また英語関係の職種であれは、英検一級や、TOEICでの高得点といったスキル、コンピュータ系の専門的な知識が必要とされている職種の場合は、さらに専門技術に長けていることが必要です。

しかし、もうひとつ大きなポイントがあります。人間関係をうまく作れるということ、これも重要な点なのです。誰とでもうまくやっていける人というのは、派遣先で喜ばれますし、派遣会社としても相手先に紹介しやすいものなのです。

また、たとえスキルが足りなくても「絶対にこの仕事をうまくやりたい!」という強い意志のある人も、職場にも受け入れてもらいやすいのです。つまり職場に受け入れられるということは、履歴書に書けるスキルと同じくらい重要なことなのです。

アルバイト感覚の派遣スタッフも増えてきた一方で、しっかりとしたプロ知識を備えたエンジニアも存在します。 現在の派遣スタッフはますます両極化してきていると言えるでしょう。

そして、派遣でずっとやっていこうと考えるなら、年齢的な壁があるのも事実です。その壁を乗り越えるには、スペシャリストとしての能力を長期的な視点に立って磨いていかなければなりません。

そうは言っても、誰もがその道の第1人者になれるわけではありません。では、派遣スタッフという道を選んだ人たちは、どうすれば今後も派遣という形で仕事を続けていくことができるのでしょう?

現実問題として、大切なのはやはりスキルです。しかし、求められるスキルは時代によって変わっていくものです。ですからさらに重要になるのが、そういった移り変わりを見極められる目をもつこと、そしてそれにチャレンジしていける柔軟な精神力をもつことです。

仕事をしながら、独学や通信教育でスキルを取得するのは大変です。しかし、仕事後の時間を利用するなどして、セミナーや学校などに通い、他の人と一緒に勉強することで競争意識を高めながら、うまくやり遂げている人も少なくありませんよ。

また、その会社の社風を感じ取って、そこにうまくとけ込む工夫が必要です。そのためにも自分のペースを押しつけるのではなく、相手に合わせることが何よりも大事です。その企業に同化できる柔軟性を持つことが、派遣での仕事を成功させるこつなのです。

「このままこの会社でうまくやっていけるだろうか?」そんな疑問を持ったとき、考えてみましょう。あなたは、今の会社でよい人間関係が作れていますか?

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